不器用リカコの書きたい人生

20代リカコが書きたいことを書きたいままに書くだけのブログです。

恋愛

好きな人がいる。

 

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幼稚園生の時、顔に蚊が止まった。

すごく怖くて泣いた。

彼は思いっきりわたしを叩いた。

彼の手は紅く染まっていた。

 

初恋をした。

 

お弁当の時間。

 

「食べてる時くちゃくちゃしないで。」

彼に怒られた。

 

今考えるとご両親がおうちで言っていたんだろうなあと思う。

 

今の言葉を敢えて使うなら萌えた。

 

そこから彼の記憶はない。

 

恋多き幼児はまた別の子を好きになった。

 

せんせい!りかこちゃんがわたしのお弁当食べた!と泣いたかなんかしたかわたしが先生に怒られた、りかこちゃん別の子と遊ぶんならもう遊ばない、当時から支配したい側の人間というのに逆らっては社会で生きていけないと植え付けられたあの女は母親というとんでもないスポンサーを使ってバレンタインのケーキを彼にあげた。

 

金と力が恋愛にも必要らしいと少し大きくなって振り返ってからいつも思っていた。

 

乙姫の配役を予想してピタリ賞できてしまうヒラメの女の子は小学生になった。

 

小学生の時に村で育ったわたしは今では廃校した小さい学校にいた。

クラスが一クラスしかないことや各学年5〜20人しかいなかったからか全学年で仲良くなろうという風潮が強く、「おてがみ期間」が毎年実施されていた。

 

葉書大のサイズの紙に宛先と手紙を書く。

休み時間に本人の机に届く。そんな仕組み。

あれは一体誰が配達していたっけか。

 

女の子の絵を描いて吹き出しに「好きです」とかいた手紙を同じクラス内の男子に何故か設置されたポストを一回経由して送っていたらしい。

 

3年越しくらいにわざわざそれを持ってきてクラスで晒された。

 

送った記憶はないが晒された記憶で書いたらしいという事実は覚えている。

 

その時ファインプレーな友人がいて、「この絵の女の子が言ってるんだよ!リカコちゃんが言ったんじゃないよ!」

 

わたしのことを晒し者にしておいてその男はそのファインプレーをした女の子が好きだった。

卒業間際にフラれていた。

 

6年間もあれば恋多き女児は小さな村の6割くらい好きになる勢いで恋をした。

好きになった男児は皆隣の友人が好きだった。

 

明るくて美人で気立の良い子がモテることを知った。

 

中学生、まず友達を作ることに苦戦して母が胸を痛めていた。

少しズレたセンスがウケるようになったのと仲良くしてくれるようになった友達と仲良かった男子生徒とも話せるようになった。

 

英語ができて頭が良くて先生に好かれててサッカーがうまくて、頭が悪いのにスカしてる男子生徒にウザいと嫌われていたナルシストの男子生徒のことを浮気しながらも3年間好きだった。

 

またも彼はもちろんわたしの隣の友人が好きだった。

それを相談されたりもした。

 

人生で初めて告白をした。

 

事もあろうにメールという文明の力を使ったら「直接言って欲しい」と言われた。

好きな女の話をお前のことを好きだと言ってる女にしたくせに非情だなと思った。

 

モテる人はいいなと思った。

 

余談だが社会人になって卒業アルバムを破棄した時に彼のコメントが死ぬほどデカく書かれているのをみて連絡を取った。酒の勢いで彼の家に転がり込んでいびきをかいて帰ってきたという珍エピソードもある。

ちなみに彼は告白したことを忘れていた。

やはりこの世は非情だ。

 

高校になって、自分の腐った性根を知らない人の中でやり直せると思った。

ある人のおかげで「いじられキャラ」という地位を獲得してブスを笑いに変える生き方を知って鏡を見てみんなと違う違う違う!!!って思う以外の感情を知って、チヤホヤされてたのしかった。

 

チヤホヤフィルターがかかってさみしさを埋めたくなった300人強いる学年の自他ともに認める(自分のことイケメンってわかってるのがまたイケメンなんだろうな笑)5本指に入るくらいのイケメンに告白された。

 

わたしの当時の心の友と書いて心友に「ダサ女イケメンと付き合う!まるで少女漫画だねw」愛ある彼女のいじりが嬉しくて仕方なかったのも束の間、8日目の蝉という負の称号を手に入れるまでのカウントダウンは既に始まっていた。

 

「隣の席、空いてるよ」

確か卒業する時に彼に書いた手紙にそれから好きになったとわたしは書いた。

彼が同じ大学を目指していることを知って、大学のパンフレットとシャーペンを持って帰ってきた。三者面談で担任になぜ自分で行ってないんだと怒られたと後から聞いた。

あの時も彼のお母さまを見たくて彼の三者面談の時間をマークして隣の部屋でスタンバイしてた。

休みの日、彼の席で勉強してるのを心友に発見され、卒業後「もう時効だよね?w」とよくみんなに話される懐かしき記憶。

初めて直接告白した彼にフラれ、大学にもフラれ、卒業後、在学中誰にも靡かなかった彼がだいぶ年上の女性と付き合っているのを聞いて何が足りなかったのか色々考えたがよくわからなかった。

 

周りは次第に異性を知って、恋人を知っていっていた。

10代が終わりを告げようとしていた。

 

そのあと彼女は自分を彼女にする気のない男と旅行に行ったり、家に何度も遊びに行ったりしていた。

 

その頃はまだ自分には手にいれられない物だと受け入れたくなかった。

何故、みんなみたいに普通の恋愛ができないのか。

何故、わたしには誰も特別や一番の称号をくれないのか。

 

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今、すごくしあわせだ。

 

恋人ができたわけではない。

 

さっき若林さんの本を読んでいて「好きとは肯定、世界を肯定している感情」とあった。

 

久しぶり、いや、初めて否定されない好きを堪能している。

もしかしたらわたしだけじゃないのかも。。

なんで勘違い思い込みまでさせてもらっちゃって。

好きだなあでわたしのお茶碗の後ろ側くらいしかない小さな器はいっぱいだ。

 

だから、これ以上望んでないと言ったら嘘になるけど、ここが天井だという自覚はある。

 

知らない人にそんな感情に溺れてもいいんじゃないですかと言ってもらえた。

先に繋がらなくても今しあわせなら、、、。

 

そう自分に言い聞かせてるはずなのに、自分にはどうしたって得られない物なのかと思ったら寒空の下少しだけ頬が冷たくなった。