不器用リカコの書きたい人生

20代リカコが書きたいことを書きたいままに書くだけのブログです。

どうもこんにちは。リカコです☺︎

連日ブログをTwitterのような使い方をしておりましたが、振り返りつつ今日の気持ちを忘れないために記録したいと思います。わたしのために。

 

 

缶の中に詰められたタバコを流しに詰まらせないように一個ずつネットに入れながら処理する。

 

『クッサ!お前、よくそんなに淡々とできるね…』

 

(好きだから…)

 

部屋にはきっとパーソナルなものが沢山あるから入れてもらえない。

わたしの家の基準からは考えられない汚さのキッチンを片付ける。

 

『これ、元々カノからもらったマグカップ

手渡されたマグカップを手に取って

「前に言ってたライブの写真の方ですか?」

 

『あーそれは元カノ、これは元々カノ』

 

淡々と皿を詰める。元々カノのコップを詰める。グラスを詰める。

棚の下に広がる賞味期限切れのオンパレード。

お給料そんなに変わらないはずなのに食べ物がたくさんで普通に羨ましかった。

全てゴミに放り込む。

わたし自身は使ったらガスコンロの周りは常に拭くので2年間掃除されていないであろうガス周りの汚れに嫌悪しながら頼まれてないけど粛々と掃除をする。

 

10時頃に先輩の家に着いてからかれこれ4時間近く文句も言わずに働いている。真面目だな、わたしは真面目だな。ドアの隙間から彼が力尽きて寝ているのが見えた。静かにゴミをまとめて捨てに行く。

ドアを覗く、終わりに近づいてるとは言い難い惨状と連日の飲み会と明日の引き継ぎで疲れ果てているわたしが"好きな"先輩。

 

「そこ、触ってもいいなら片付けます。明らかなゴミ以外は仕分けして置いておくので後で確認してください」

 

静かに埃まみれの書類の山に手をつける。

なんの残骸かわからないおそらく食べ物であったであろう物体が床にべっとりとついていた。

雑巾で拭き取る。

奥に行けば行くほど埃埃埃。

お気に入りの黒のワンピ。

誕生日にひとりで買いに行った1万3千円の黒のワンピ。

白くなっていく。

伸ばしている髪の毛。

あの頃に戻りたくて綺麗に保とうと努力している順調に伸びてきた髪の毛。

ホウキじゃねえ、わたしのこの黒髪はホウキじゃねえ。でも、

 

(好きだから)

 

あなたが思い出を大切にする人って知ってるの。

だからわたしはこれをすぐゴミに出すけどきっと取っておくでしょう。

本当は捨てたかったけどそういうものを仕分ける。

わたしは結構あなたのこと知ってると思うけどなあ。

わたしの"好きな"彼が寝ているので掃除機をかけられない。だからわたしの黒たちが埃を代わりに引き取っていく。

 

1時間くらい経った頃、彼が少し目を覚ます。

『リカコ、すごいなおまえ、、、やっぱり持つべきものはリカコだよな…」

 

彼に抱く感情で初めてに近いくらい嬉しくなかった。

こちらを振り向かないことは分かっていたので、彼がいなくなるこの機会に元々吹っ切ろうと思っていたのだ。それがまさかこんなことになるなんて。好きであってくれよ、報われなくないか、これもわたしの自己満なのか?

 

そして彼の先天性疾患の診断書を見つける。

その前にいつの彼女のかわからない写真を見つけていたがそんなもの既に本人から嫌ってほど渡されて聞かされているのでなんでもなかったが、驚いた。

 

彼が薄目を開けたときに、

「これ、先輩のですか?え、◯◯なんですか?」

『うん、それは俺の診断書です…』

半分寝てる意識の中でそう答える彼。

 

勝手に見てはいけないと思いつつ、ページをめくろうとすると彼の目がまどろむのを我慢して監視する。

(まあ、時間の問題よ、おやすみなさい…)

 

2分と持たず寝た。

 

やはり確定診断でそう出ていた。

わたしはこの病気を文字上でしか知らない。

ショックだった。知らなかったことも結構重大なものを抱えてるのにバカみたいに不健康な生活してることも、不幸ぶらないこともいつも笑って生きてることも、健康なのにすぐ不幸をかざしている自分を恥じた。

 

そして彼を見る。わたしが"大好きな"彼を見る。

もう今日の彼は限界だ…

電気をつけたまま寝ると病む確率が上がるらしい。

時計の4時を最後に電気を消して静かに部屋を出た。

不眠が続いてるわたしは当然眠れない。

昨日も寝てないのに眠くならないなんて大したもんだ。でも寝不足特有の身体の痛みが出ていた。

 

(少し横になろう…)

 

ずっとさっき見た診断書のことが頭をぐるぐるした。

 

ドアが開く音がした。

時計は5時過ぎ、倒した体を起こし、寝起きの先輩に暗闇に人がいることで驚かせてはいけないと思い、「起きました?」と一言。

 

『お前、なんでこんなとこに…』

 

なんでまだいるの?の言葉が怖くて

「すみません!帰ります!」と。

 

『いや、そうじゃなくてなんで廊下に…普通に部屋入ってていいのに…』

 

だって、わたしを部屋に入れたがらなかった時間が脳裏に焼き付いてたから、とは言えず、

「起こしたらかわいそうかと思って笑」

 

部屋に誘われ、ベッドに入る許可を得てそっと先輩の横に。

明日この人は仕事だからいつもみたいな展開はない。(でももうお別れだから手だけでも繋ぎたいなあ、なんて…)

 

目を閉じる。

 

時間の経過とともに彼が近づいてきてくれるのが嬉しかった。

最後力強く抱きしめてくれて、(本当に少しもわたしのこと好きじゃないんですか?)

髪を撫でてくれた。

冷たくて寒かった足に『冷たくて気持ち良い』とピトッとつけてくれる足。

(好きです、悲しいです、ずっと一緒にいたいです…)

 

6時過ぎ、そろそろこの人起こさないと遅刻する。

 

「先輩、6時ですよ、遅刻しますよ」

 

そして先輩は起床ではなく、指を滑り込ませる。

「今日はそんなことしてる暇ないです、遅刻しますよ、」

何故やめないのか。本当に遅刻するぞ。

わたしは真面目なのである。

大体引っ越しの日程わかってて飲み会もあるのわかっててこんなギリギリに詰め終わってないなんてことわたしは不安すぎて絶対にない。

 

でも先輩がやめないので、(わたしの遅刻ではないからもう知らない!)と身を委ねた。

遅刻しないのかな、大丈夫かな、の気持ちがあったけど、本当にこれこそ想い出作りで最後なので、ムードは出した。

わたしは真面目なのである。

 

時間ないって気持ちで、(がんばれっ!あなたが早くイけるようにわたしも努力するからがんばれ!)って心の中でめちゃ応援してて子供の運動会見てる気分だった笑

 

そして出勤時間。

鍵を借りてわたしが今日片付けておく提案をしたけれどそれは却下された。

そして

『今日深夜バイトマジで頼むかも笑』

「いいですよ、予定ないですから」

 

『でさ、ひとつお願いがあるんだけど…』

「なんですか?」

『今日手伝ったこと、言わないでもらっても良い?』

(?)

「えー、どうしよっかなあー笑」

『いや、マジで。』

(?)

『いや、知ってるかもだけどさ、俺、Yと付き合ってて…』

 

わたしの中で何かが崩れる音がした。