不器用リカコの書きたい人生

20代リカコが書きたいことを書きたいままに書くだけのブログです。

喧嘩

喧嘩をした。

 

わたしはあまり喧嘩というものをしたことがない。

家族との喧嘩は一方的に相手の不満を聞き続けて、引き篭もるか外に逃げ出して泣きながら一人でぶつぶつ言うことしかなかったので

自分の思いを紡ぎ出して言葉をぶつけ合う喧嘩というのは

思い出せる限り、したことが、ない。

 

そんな折、彼氏と、喧嘩をした。

 

喧嘩の内容はわたしの仕事の仕方について。

だからお互いの犯したこととかやられて嫌だったこととかそういうことではない。

 

わたしは喜びでも悲しみでも怒りでも感情が高まると泣いてしまう

だからそのときも冷静に自分の考えを伝えようとしてたけど

なんで分かってくれないの?

と言う気持ちで

「簡単に仕事を飛んだり、お客さんを金としか見れない人にはわたしの気持ちなんかわかんないでしょ!」と

捨て台詞のように泣きながら吐き捨てて

ふててしまった。

我ながら子供すぎる…

自分でそんなこと言っておいて

本当に呆れられてどこかに行かれたらどうしようという不安が直ぐにぐわあっと押し寄せてきて

自分がそっぽを向いたにも関わらず

向こうを向いてしまった彼に

泣きながら「行かないで、こっち向いて」と

まあ情けないものである。

仕方があるまい。こんな喧嘩、27年生きててしたことがないんだから、絶対折れたくない自分のやり方とどうしてこういう方法を取らざるを得なくなったかのわたしの心情を伝えたい気持ちと彼の言ってることも理解はしてるけど曲げるわけにはいかないという頑固な気持ち、でも彼にはずっとそばにいて欲しいという想いが入り乱れてどうしていいかわからないけど、伝えなきゃと言う気持ちでいっぱいだったのだ。

 

でも彼も彼で『じゃあもういいよ、勝手にしなっ!』とそっぽを向いたあとに

わたしを自分の方に向かせた。

 

そしてこの終わらない喧嘩の終止符を打ったのは彼だった。

 

『じゃあ、もうこの話は終わりにするけど、

これだけは約束して?』

 

と。

 

わたしは彼のことを時折、とても子供だなと思っていたが

この日ばかりは大人だなと思った。

彼は何ひとつわたしのやり方に賛成はしていないその煮え切らない気持ちを押し殺して

頑固なわたしに目を瞑ったのだ。

 

喧嘩ってこうやってお互いの気持ちをきちんと言葉にして確かめ合うものなんだなと

落ち着いてからふと思った。

そして仲直りしたあとは、彼はいつもの優しい声で

『もう、リカちゃんはほんと不器用なんだからっ😖』とさっきまで喧嘩してた内容をいつもの言葉でふたりの日常に戻してくれた。

 

仲直りって、こうやってするんだ…

 

こんなに相手にちゃんと想われる恋愛関係は初めてで

今までわたしはわたし自身がどうなろうと困るのも悲しいのもわたしだけって言う考え方で

無茶もリスクだって平気で取れてたけど

わたしに降り掛かるあれこれに心を痛める彼と一緒にいることで

ひとりじゃないことの不自由さとか安心感とか愛おしさを実感する二人暮らしの毎日なのです。