不器用リカコの書きたい人生

20代リカコが書きたいことを書きたいままに書くだけのブログです。

舟を編む

研究室に所属しているとき、

実験ノートを確認するべく何気なくめくっていた。

当時わたしにはよく研究の話や本の話をする友人がいた。彼とは数年後も仕事の話などお互いしたいものだ。そんな彼がたまたま近くにいて声をかけてきたので

「わたし、このページがめくれる音が好きなんだよねえ〜w」と何気なく言った。

それを聞いて「"舟を編む"みたい!」と彼。

 

あれから少し時間は経ってしまったが

オススメやもらったきっかけは基本回収するのがわたしのポリシー笑

というか、そんなわたしみたいな変態が出てくる小説なんて気にならないわけがない笑

ということで、せっかくのGW休暇だし今更ながら本屋に走って(まあ実際はゆるりと歩いてだが)手にとってみた。

 

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冒頭で荒木さんといういわゆる「言葉オタク」が出てきた瞬間に彼に魅かれた。言葉を大切にする人がわたしは大好きだ。ましてやこんなに考えてる変な人、最高だ!笑

しかし!数ページ後に彼はなんと愛する妻を想うおじいちゃんに…!!!

え、荒木さんの話じゃないの?www

 

そんな逸る気持ちをよそになんだかボサボサの男が出てきた。なるほど。彼がこの本の主人公というわけか。

 

と、まあこんな感じで読みだしたわけですが、これ最初からこの調子で書いてたら終わらないわ笑

 

わたしも馬締さんと同じように最初は西岡さんのこと軽薄な人だなって思ったし(彼はその見解は違うと気付くしわたしも気付いたけど)

西岡さんの言った通り、モテないようで本当にモテるのは結局馬締さんみたいな人だと思った。でも結局お互いできることとできないことちがうのよね。当たり前のことなのに同じ空間に自分のできないことを淡々とやってしまう人がいたり、自分の存在意義が何かをわからなくする人がいるとアイデンティティを奪われたみたいな気持ちになるのよね。嫉妬。なんかものすごく共感してしまった。

そして西岡さんがとても愛おしくなった。なんやかんやで他の読者人気も彼が一番高いのではないかとわたしは予想しています笑

 

『なにかに本気で心を傾けたら、期待値が高くなるのは当然だ。愛する相手からの反応を、何も期待しないひとがいないように。』

 

うんうん。

 

『名よりも実をとろう』

 

これは。こんなこと言えるようになれるかな。

これはカッコ良すぎる。この言葉に関しては今のわたしにはカッコいいという感想が精一杯だ。でもすごく残っている。

 

 

三浦しをんさんの作品を読むのはこれで二作目なのだけれど、二作品ともゆっくりじっくり読んだ。いつもはわりと一気に読んでしまうのだけれど、本の中の日常を同じように体感したい気持ちになるから?なのかな笑

起承転結はもちろんあるんだけど、その中にある彼らの「日常感」が作品の中に詰まっている!というのがわたしの印象。

 

感想文、向いてねえな笑

いいのです。この本読んだよっていう記録したいだけだから。

 

 

次は何を読もうかな。