不器用リカコの書きたい人生

20代リカコが書きたいことを書きたいままに書くだけのブログです。

ぬしさまへ

しゃばけシリーズ第2弾。

 

ぬしさまへ」です。

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第1弾 しゃばけについてはコチラ↓

しゃばけ - 不器用リカコの書きたい人生

 

いや〜〜〜

 

やっと書けたっ!!!

 

もうね、2週間以上前には読み終わってて、なんなら今第3段の中盤まで読んでるところなんですよ。

でも自分の考えを書くのしかり感想しかり落ち着いた時間がないと無理なんですよ。

 

それで今この感想を書くためだけにデニーズに来ています笑

ちょっと嘘つきました。

最近すぐお腹いっぱいになっちゃってデザートいつも食べれなくてシャインマスカット食べれなくて悔しかったので、ぬしさまへの感想記事を書くためとシャインマスカットのデザートを食べるためにデニーズにきました笑

 

ぬしさまへを読み始めたばかりの時に思ったのが、「あー短編パターンか」でした笑。

シリーズものだし、一巻はまるまる使って一つのエピソードを綴ってたけど、2巻目以降、毎話毎話に、一太郎は妖怪が見える、2人の手代は実は妖怪、祖母は大妖怪、一太郎にみんな甘々の説明が入るパターンね、とかって斜に構えたことを心の中で言ってました。すみません笑。

でもこの感覚、実際シリーズものの宿命だと思うんです。好きで当時全巻読破した「掟上今日子の備忘録」もそんな入りだったし。あ、小学生の時読んでた赤川次郎さんの花嫁シリーズとかもそうだったな、懐かしい笑。これらは例外でハマって読んでましたが、基本シリーズものパターン化に飽きちゃって全巻読み切れずに終わることが多いんです。だから、今回どうかなーと思って、でも母が三巻まで貸してくれたのでそれは読もうと思って読んでいました。

 

はて、"松之助"、なんか聞いたことある響きだな。(これは夢だよ、きっと)の頁に挟んだしおりをとって、お櫃のとこね、よいしょっ、と本に戻ったときに思いました。

(もしかしてこの人は、長崎屋の・・・)

 

いや、あにぃ!?

 

そうか、そうだ!松之助さんね!

え、なに今回兄の回???前言撤回!胸熱ジャン!www

 

読んでて胸が痛くなるくらい、この人が一体なにをしたんだろうというくらいジリ貧になっていく松之助。

ただ生まれただけなのに、赤子のうちから利用されそうになって、拒まれて、暖かさを知らずに生きてきて、存在してるだけなのに疎まれて遠ざけられて、それで罪まで被せられて、また利用されそうになって、、、

 

ほんとこの世って平等じゃねえな。

 

いや、小説なんですけどねw

 

そして、そんなボロボロの彼の心を支えていた最後の砦だった女にも利用されそうになってたと気がついたとき、彼を止めるものは何もない。

 

(知ったことではないわさ)

 

「母が生きていれば、この手は止まったかもしれない」

 

- 1人きりだということは、恐ろしいものだと人事のように思った。-

 

まじでこのシーン震えた。

ほんとひとりって、守るモノがないって怖い。

たぶん、同じ状況ならわたしも井戸に薬巻いてたと思う。読みながらそう思ったし、今これを書いて振り返りながら、非道徳的なことをして罪悪感を感じてないことがひとつあるんだけど、それも同じだなあと思う。まあわたしの場合しっかり干されてるんですけど()

 

で、巡り巡って一巻の火事の話に繋がっていくんですけど、松之助さんが最後一太郎に会うシーン。わたしはこの人できた人すぎると頭を抱えました。自分は父親に捨てられただけではなく利用されそうになって2度捨てられ、今も疎まれて、ごはんのおかわりも許されない生活それに代わって生まれた腹違いの弟と一太郎は大金持ちの家で甘やかされて(実際は病弱ゆえというのもあるし一太郎は友人や妖怪のお陰で世間知らずの坊ちゃんではないが)、彼が悪くないと分かっていても、わたしなら彼を恨まずにはいられないと思う。そうでもしなきゃ、自分の報われない境遇の怒りのぶつけ場所が無さすぎる。

 

なのに彼は若だんなの手を、「毎日一番身を暖めてくれた飯よりも暖かくて」と表現し、(兄さんと呼んでもらって、本当にどんなに嬉しかったか……)と感じた。

 

どれだけまっすぐ生きたらこういう思考になるのだろう。そしてわたしはどれだけ歪んでいるのだろう。とにかく松之助にはどうか幸せな未来を作者さま!!!切望しました笑

 

話は変わって、松之助のはなし、おわっちゃったわ、、、と油断していたら、奉公人おまきのはなしにまたぐらぐら心持ってかれました。。。

たぶん、高校生の時にこの話を読んでいたら若だんなの"大人"になりたいにものすごく共鳴したと思うんですけど、実際"大人"になって、若かりし頃のまだ見ぬものへの期待や不安、意気込みはなくなって、"大人"とはただ年齢を重ねた存在で、若い時より感情を素直に出すことは悪にされて、ままならない気持ちを未来へ昇華させていた若い頃とは違って、くすぶったまま留まるしかない感情にいつのまにか押しつぶされて、"大人"ってそんなもんとなった今は一太郎の決意よりも届かない想いを抱えたまま死んだおまきへのなんとも言えない同情の気持ちの方が強くなってしまいました。

 

そんなわけで読了したわけですが、あ!大事なこと書き忘れてた。

 

佐助、出番増えたね!!!笑笑笑

 

三巻へつづく☺︎